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つみたてNISA(積立NISA)とは、最長20年間にわたって1年あたり最大40万円まで非課税で運用できる制度です。「おトクに投資できる制度」として近年注目を集めていて、有効に活用したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
つみたてNISAに取り組むには専用の口座が必要です。もし複数の口座を開設できれば、非課税枠を増やせたり、各証券会社のいいとこ取りができたりするかもしれません。
実際のところ、つみたてNISA(積立NISA)口座を複数作ることは可能なのか、非課税枠を増やすことはできるのかなどについて解説します。
目次
結論から言うと、つみたてNISAで複数の口座を開設することはできません。なぜなのか、複数の申込みをしたらどうなるのか、つみたてNISA用の口座(NISA口座)のルールについて見ていきましょう。
つみたてNISAの口座は「一人につき一つだけ」というルールがあります。つみたてNISAを管轄する金融庁が定めたもので、金融庁の公式サイトでも以下のとおり案内されています。
つみたてNISAに申し込むと、税務署で審査が行われます。審査では他の金融機関でNISAやつみたてNISA用の口座を開設していないかチェックしていて、複数の口座開設ができないようになっています。
もし複数の口座開設を申し込んでも、税務署に承認されるのは一つだけです。たとえば間違えて2社に申し込んでしまった場合、税務署での重複確認が遅かったほうが無効となり、「非課税適用確認書の交付を行わない旨の通知書」が届きます。
口座開設を申し込んだあと、税務署での審査結果を知る前に商品を購入することもできます。しかし、もし重複があってその口座が承認されなかった場合、課税されるリスクがあるため注意が必要です。
間違えて複数の口座を申し込んでしまったときは、利用しないほうに速やかにその旨を連絡しましょう。
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NISA制度には「つみたてNISA」以外にも「一般NISA」や「ジュニアNISA」もあります。一人が複数のNISA制度を同時に利用することはできません。
つみたてNISA | 一般NISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|---|
対象年齢※ | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳未満 |
投資できる期間 | 20年 | 5年 | 5年 |
投資できる金額 | 年間40万円 | 年間120万円 | 年間80万円 |
投資できる商品 | 金融庁が定めた基準をクリアした投資信託 | 上場株式、投資信託など | 一般NISAと同じ |
NISAの種類ごとに複数の口座を開設することはできず、一人につき「1種類のNISA×1つのNISA口座」だけです。
ただし、つみたてNISAから一般NISA(またはその逆)への1年ごとの変更は可能です。変更手続きは「非課税口座異動届出書(勘定変更用)」を提出することで行い、1月〜9月に申請した場合はその年から、10月〜12月に申請した場合は翌年から変更が反映されるのが原則です。
なお、2024年からは新しいNISA制度(新NISA)が始まります。現行の制度で口座開設や投資ができるのは2023年の年末までです。2023年分のNISAの種類を変更したい場合は、その口座で2023年中の投資を行っていない状態で9月末までに変更手続きを行う必要があります。
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上述のとおり、つみたてNISAやNISAは「一人一口座」というルールがあります。
しかし、NISAではなく税金がかかる通常の証券口座(証券総合口座)なら、数の制限がなくいくつでも開設できます。1つの証券会社で「証券総合口座」と「NISA口座」の二つを開設することも可能です。
金融機関ごとに取り扱っている商品やサービスなどが違うため、口座をうまく使い分けることで、より効率よく投資できる可能性もあります。
ただし、通常の証券口座(証券総合口座)とつみたてNISA用の口座(NISA口座)との間で商品の移動をすることはできないので注意しましょう。
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NISAの非課税枠は、投資をするならぜひ活用したいものです。「一人一口座」という原則がありますが、枠を最大限まで使いきりたいなら、以下のような方法も選択肢の一つです。
2024年1月からは新しいNISA制度(新NISA)がスタートします。新NISAは、現行のNISA制度との併用が可能とされています。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 |
投資できる期間 | 無期限 | 無期限 |
投資できる金額 | 1,800万円まで※枠の再利用可 ※うち成長投資枠は1,200万円まで |
|
投資できる商品 | 金融庁が定めた基準をクリアした投資信託 | 上場株式、投資信託など |
新NISAは、現行のつみたてNISAに相当する「つみたて投資枠」と一般NISAに相当する「成長投資枠」にわかれています。しかしどちらか一方だけを選ぶ必要はなく、併用も可能です。
また、新NISAの非課税枠は生涯で1,800万円までですが、これは現行のNISAとは別枠でカウントされます。たとえば、つみたてNISAを2023年から始めた場合、新制度の1,800万円+40万円=1,840万円の非課税枠を使えることになります。
現行のNISAと新NISAを併用することで非課税枠を増やせるため、新NISAのスタートを待たずに今からでも口座開設しておくべきと言えます。
ただし、新NISAの詳細はまだ変わる可能性もあります。今後の動向を注視しておきましょう。
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NISA口座は「一人一口座」ですが、二人で取り組めば二つのNISA口座が使えます。夫婦それぞれでNISA口座を開設して、一つの家庭で使える非課税枠を増やすのも一案です。
二人とも一般NISAの口座を開設して年間投資額の上限を240万円(120万円×2)にすることもできますし、「夫は一般NISA、妻はつみたてNISA」など別の種類にしてそれぞれのメリットを享受することも可能です。
新NISAなら、二人合わせて3,600万円(1,800万円×2)まで非課税で投資できますよ。
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お子さんやお孫さんがいるなら、ジュニアNISAを活用する方法もあります。ジュニアNISAを利用できるのは「未成年」です。
前述の「夫婦でNISA口座を開設する」ときと同様、ジュニアNISAも開設することで家庭全体で使える非課税枠が増えます。ジュニアNISAも「一人一口座」なので、子どもの数が多いほど開設できる口座数が多くなり、非課税枠が増えますよ。
ただし、ジュニアNISAは2023年の年末で終了することが決まっています。2023年に投資した分は18歳になるまで非課税で保有できますが、2024年以降の新たな投資はできないので要注意です。
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つみたてNISAの口座を一人で複数保有することはできません。しかし、つみたてNISAの口座を開設している金融機関を途中で変えることはできます。
間違えて口座開設したときや、他に魅力的な証券会社が出てきたときなどは、変更を検討してもよいでしょう。
ただし、その年にすでにつみたてNISAで投資信託を購入している場合や10月以降に手続きする場合は、その年中の変更はできません。早くても翌年以降からの切り替えになります。
途中で金融機関を変更した場合、旧口座と新口座の二つのNISA口座を持つことになりますが、これは例外的に認められています。変更前の旧口座で購入した商品は、新口座に移動させることができないため、そのままその口座で保有することになります。
つみたてNISAの口座を開設している金融機関を変更したい場合、以下のような手順で手続きします。
金融機関は年単位で変更できます。ただ、変更の手続きには手間と時間がかかるうえ、複数の口座にわかれることで管理しにくくなります。最初の段階で慎重に金融機関を選んで、なるべく長く継続できるようにするのが理想的です。
ちなみに、つみたてNISAや一般NISAの口座を開設済みの人は、特に何も手続きしなくても、2024年以降は自動的にその金融機関で新NISAの口座が用意されます。
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つみたてNISAを始めるとき、どの金融機関で口座を開設するかは重要な選択になります。続けて、つみたてNISAの口座開設におすすめの証券会社3社を具体的に紹介します。
SBI証券はネット証券業界の最大手です。つみたてNISAで選べる商品数(取扱銘柄数)も192本と、業界トップクラスを誇ります。SBI証券のつみたてNISAは100円からスタートできるので、初心者でも気軽に始めやすいでしょう。
また、投資信託の積立でポイントが貯まる制度があり、貯まるポイントの種類を複数から選べるのもSBI証券の大きな特徴です。
「NISA枠ぎりぎり注文」など細かい機能も充実しているため、初心者だけでなく投資に慣れた人や積極的に制度を活用したい人にもおすすめです。
楽天証券も前述のSBI証券に負けず劣らず人気の高い大手ネット証券です。つみたてNISAの取扱銘柄数は190本と、充分な選択肢が用意されています。
楽天証券のつみたてNISAの最低投資金額は「100円」です。楽天ポイントで投資することもできるので、楽天市場や楽天モバイルなど同グループのサービスをよく利用している人なら、貯まっているポイントだけで始めることも可能でしょう。
楽天カード(クレジットカード)や楽天キャッシュ(オンライン電子マネー)での積立で、楽天ポイントを貯めることも可能です。
マネックス証券は、手数料の安さや使いやすいツールなどに定評があるネット証券です。つみたてNISAの取り扱い銘柄数は167本で、前述の2社と比べると少なく見えるかもしれませんが金融機関全体で比べると充分多いほうと言えます。
最低購入金額は100円からで、マネックス証券でも少額で投資を始められます。
また、投資信託の保有で「マネックスポイント」が貯まるサービスがあります。貯まったマネックスポイントは投資信託の買付などに使えるほか、他社のポイントやAmazonギフトカードなどへの交換も可能です。
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つみたてNISAでは、一人で複数の口座を開設することができません。
口座がある金融機関を途中で変更することは可能ですが、手間と時間がかかってしまうでしょう。なるべく変更せずに済むよう、最初からしっかりと検討して納得いく金融機関を選択するのがおすすめです。
NISA制度の非課税枠を最大限活用したいなら、新NISAとの併用や夫婦でのNISA活用などもぜひ検討してみましょう。
つみたてNISA(積立NISA)と一般NISAはどちらを選べば良い?
コツコツ投資ならつみたてNISA、株式投資なら一般NISA
つみたてNISA(積立NISA)と一般NISAでは、それぞれ向いている人の特徴が異なるため一概には言えません。
リスクを抑えて少しずつ長くコツコツ取り組みたいならつみたてNISA、資金に余裕があって株式投資にもチャレンジしたいなら一般NISAがおすすめです。詳細はこちらの記事でも解説しています。
新NISA制度では複数の口座開設は可能?
現行のNISA同様、新NISA制度でも複数の口座開設はできません。
新NISAでは一生涯の限度額(総枠)が決められていて、国税庁が一括で情報を管理することになっています。たとえ複数の口座開設を申し込んでも税務署での審査に通過できず、開設できないでしょう。
「一人一口座」が原則ですが、金融機関の変更は引き続き可能です。また、現行のNISAと新NISAは別枠で管理されます。
いざ、NISAを始めよう!と思っても、数ある金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持されている金融機関を、独自のサービスやおすすめ情報と併せてご紹介します。
SBI証券
松井証券
auカブコム証券
楽天証券
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つみたてNISA(積立NISA)は複数の証券会社で口座開設できる?金融機関の変更手続きも解説!
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最終的な投資決定は、各取扱金融機関のサイト・配布物にてご確認いただき、ご自身の判断でなさるようお願い致します。
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