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つみたてNISAは、長期運用に向いた商品に投資できるため、複利効果が大きくなりやすいことが特徴の一つです。ただ、投資初心者にとっては複利という言葉になじみが薄く、どんな効果なのかよく分からない人が多いかもしれません。
そこで今回は、複利とはどんな仕組みなのか、どんな利点があるのか、つみたてNISAとはどのような関係があるのか分かりやすく解説します。
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目次
複利効果とは、運用で得た収益(利益)をふたたび投資することで、利益が利益を生んでふくらんでいく効果のことです。具体的な数字を見ていきましょう。
<複利の場合>
利益はその都度受け取らずに投資に回すお金(元本)へ合算されます。そのため、1年ごとの利益が2%と変わらなくても投資に回すお金が増えていくため、受け取る利益も年々増えていきます。
年数 | 投資金額 (元本) |
年間利益 2% |
元本と利益の 合計 |
---|---|---|---|
1 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
2 | 102,000 | 2,040 | 104,040 |
3 | 104,040 | 2,081 | 106,121 |
4 | 106,121 | 2,122 | 108,243 |
5 | 108,243 | 2,165 | 110,408 |
5年後の受取利益合計 | 10,408 |
・利益も合わせて運用する
→ 5年後の受取利益合計は1万408円
<複利でない場合>
1年ごとの利益をその都度受け取り、翌年投資する金額は常に最初に投資した金額と同額です。そのため、仮に毎年2%の利益を受け取れる場合には、1年間で受け取る利益も毎年同額になります。
年数 | 投資金額 (元本) |
年間利益 2% |
元本と利益の 合計 |
---|---|---|---|
1 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
2 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
3 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
4 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
5 | 100,000 | 2,000 | 102,000 |
5年間の受取利益合計 | 10,000 |
・1年ごとに利益を受け取り運用する
→ 5年間の利益合計は1万円
本事例では、5年間の利益合計は複利の方が408円多くなりました。10万円と少額の投資でも、複利効果によって収益を増やせることがお分かりいただけたと思います。
なお、複利効果は、投資金額(元本)が大きくなるほど、また運用期間が長いほど大きくなります。
つみたてNISAでは、複利効果の恩恵を受けやすいとされています。その理由をみていきましょう。
理由1.複利効果が期待できる投資商品に投資するから
つみたてNISAでは、ひんぱんに分配金※を受け取らずに運用を続ける投資信託が投資対象になっています。
つまり、運用益をその都度受け取らずに再投資する商品が選択されているため、複利効果を期待しやすいといえます。
理由2. 運用期間の長さ
運用益を複利で増やすには、運用期間を長くとることが効果的といわれています。つみたてNISAで買い付けた投資信託は最長20年間保有することができるので、長期運用に向いています。
つみたてNISAの複利効果は、通常の投資と比べて実際にどのくらい大きいのでしょうか。シミュレーションして比較してみましょう。
<複利運用した場合>
1年間40万円を元手に投資して、その後20年間、毎年3%の収益を含めて運用だけを続けた場合の運用利益の合計額は、32万2444円になります。
<複利運用しない場合>
1年間で40万円を投資して、その後20年間、毎年3%の収益を含めずに運用した場合の運用利益の合計額は、24万円(40万円×3%×20年)になります。
1年間40万円の元手だけで、20年間運用した利益の合計は、複利運用した方が8万2444円(32万2444円-24万円)多くなります。
<毎年40万円の投資を20年間続けて、同様の利益が得られた場合>
投資の元手を1年間に限定せず、毎年40万円投資をした場合、その差はさらに広がります。
毎年40万円の投資を20年間続け(投資総額800万円)、20年後に同様の利益差(8万2444円)が生じると仮定すると、複利運用した方が164万8880円(8万2444円×20年)も多く利益を得られます。
このように投資金額と投資期間が増えるほど、複利効果は大きくなります。ただし、投資には値動きがありますので、毎年利息がつく預金とは違い、必ずしも毎年利益が出るとは限りません。
積み立てたお金が、複利運用で2倍になるまでのおおよその期間がわかるのが「72の法則」です。以下の算式で簡単に計算ができます。
「72÷運用利回り(%)≒お金が2倍になる期間」
たとえば、運用利回り3%でお金を運用した場合に何年で2倍になるのかを計算するなら、「72÷3=24」となり、約24年かかることがわかります。
40万円の投資で全期間利回り3%で運用できたと仮定すると、お金が2倍(80万円)になるには約24年かかると想定できるというわけです。
運用利回り別に2倍になるまでの年数は以下の通りです。
運用利回り (複利) |
2倍になる おおよその年数 |
計算式 |
---|---|---|
2% | 36年 | 72÷2 |
3% | 24年 | 72÷3 |
4% | 18年 | 72÷4 |
5% | 14.4年 | 72÷5 |
「複利効果」は保有期間が長くなればなるほど大きくなりますので、最長20年間、保有できるつみたてNISAはメリットが受けやすいでしょう。
さらに、つみたてNISAは「投資初心者の長期・積立・分散投資を支援する」制度です。長期投資以外にも、「積立・分散投資」など、この制度ならではのメリットがあります。詳しく見ていきましょう。
<ドルコスト平均法の仕組み>
価格が変動する商品を、常に「一定金額、定期的」に買う方法です。つみたてNISAで積み立てをすると、このドルコスト平均法で投資信託を買うことになります。
<ドルコスト平均法の効果>
投資金額が一定なので、価格が低い時は多くの投資信託(口数)を、価格が高い時は少ない口数を買い付けることができ、結果的に平均購入単価を抑えることが期待できます。
たとえば、同じ投資信託を5か月間、毎月3万円購入(ドルコスト平均法)した時と、毎月3万口購入した時の平均購入単価を比較してみましょう。
投資信託 | ドルコスト平均法 (毎月3万円購入) |
一定口数購入 (毎月3万口購入) |
|||
---|---|---|---|---|---|
積立月 | 基準価額 (1万口) |
購入口数 (口) |
投資額 (万円) |
購入口数 (口) |
投資額 (万円) |
1月目 | 10,000 | 30,000 | 30,000 | 30,000 | 30,000 |
2月目 | 8,000 | 37,500 | 30,000 | 30,000 | 24,000 |
3月目 | 6,000 | 50,000 | 30,000 | 30,000 | 18,000 |
4月目 | 17,000 | 17,647 | 30,000 | 30,000 | 51,000 |
5月目 | 9,500 | 31,579 | 30,000 | 30,000 | 28,500 |
合計 | 166,726 | 150,000 | 150,000 | 151,500 | |
平均購入単価 | 8,997 | 10,100 |
毎月3万円購入した時の平均購入単価は8997円になり、毎月3万口購入した時の1万100円と比べて1000円ほど低く購入できている計算になっています。
<なぜ損をしにくいのか>
価格が変動する商品は、平均購入単価を低く抑えられると、売却時に利益を得やすくなるからです。購入価格より値上がりすれば売却して利益を得られますが、逆に値下がりすれば売却すると損(売却損)をしてしまいます。
また、積立投資は買うタイミングを分散することになり、価格の高いときに一度にたくさん買ってしまうことを防ぐことも期待できます。
つみたてNISAには、「一定金額を定期的に買う」ドルコスト平均法の仕組みが備わっています。そのため、買付のタイミングを分散して平均単価を低く抑える効果が期待できるのです。
ドルコスト平均法では、市場の値動きにかかわらず一定金額を一定期間、淡々と積み立て続けることがポイントです。
短期間で積立金額を変えたり、積み立てていた商品の価格が値下がりしたからといって焦って売却したりするのはNGです。値下がりした時は、安く買い付けられるチャンスでもあります。
個別投資だと、値下がり時に投資をするのは勇気がいりますが、積立投資なら価格が下がった時こそ多くの口数を買い付けることができます。
なお、つみたてNISAは投資する商品や毎月の積立金額などを決めたら、基本的に「ほったらかし」でOKです。自分で決めたルール(積立金額、積立期間など)に従って積み立てを続けましょう。
金利には、運用利益を元本に含める「複利」と、運用利益を元本に含めない「単利」の2種類があります。
たとえば、40万円を投資して、毎年3%の運用利益が得られると仮定した場合に、5年間ではどうなるかを複利と単利で比較してみましょう。
複利は、運用利益を元本に含めて運用されるため、年々収益が増加していきます。5年間の運用利益の合計は6万3710円になります。
一方単利は、元本(毎年40万円)に運用利益を含めないので、3%の運用利益が得られる場合は毎年1万2000円の利益になります。5年間の運用利益の合計は6万円(1万2000円×5年)になります。
つみたてNISAは単利と複利、どっちですか?
つみたてNISAでは、複利効果が期待できる投資信託に投資します。
投資信託の運用利益は、通常の場合は分配金として投資家へ還元されます。しかし、つみたてNISAで投資できる投資信託は、ひんぱんに分配金を受け取らずに、運用で得られた利益を運用に回すため、複利効果が期待できます。
つみたてNISAでは、長期・積立・分散投資に向く商品に投資できるように国が条件を定めているため、投資できる商品が複利効果を期待できる投資信託に限定されています。
つみたてNISAって20年後いくらに増えますか?
つみたてNISAは投資ですので、20年後の収益は確定していません。
つみたてNISAで投資できるのは、値動きのある投資信託です。最初に投資した金額(元本)が確保されているわけではありませんので、将来の収益がどうなるのか、一概にはいえません。
ただし、投資対象の投資信託の過去の実績から、今後もこれまでと同様の運用利益をもたらすと仮定してシミュレーションをすることは可能です(シミュレーションは将来の投資成果を約束するものではありません)。
合わせてこちらもチェック!
つみたてNISAでは、ひんぱんに分配金(運用益の還元)を受け取らない投資信託が投資対象になっているため、複利効果が期待できます。
運用期間が長く、投資金額が大きくなるほど、複利効果は大きくなります。そのため、最長20年間という運用期間があり、毎年40万円を20年間にわたり投資ができる(最高800万円まで)つみたてNISAでは、その効果も大きいでしょう。
また、つみたてNISAは、積み立てをすることで買い付けるタイミングを分散しながら一定金額を定期的に投資できるため、投資信託の平均購入単価を低く抑える効果(ドルコスト平均法)も期待できます。
長期・積立・分散投資に向くつみたてNISAで、資産形成を始めてみてはいかがでしょうか。
いざ、NISAを始めよう!と思っても、数ある金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持されている金融機関を、独自のサービスやおすすめ情報と併せてご紹介します。
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つみたてNISA(積立NISA)の「複利効果」とは?長期・積立投資の魅力!
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