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つみたてNISA(積立NISA)口座は、原則1人1金融機関でしか作れないので、最初にどこの金融機関(証券会社、銀行など)で口座開設をするかが大事です。
今回は、つみたてNISA口座の選び方のポイントをもとに各社を比較して、おすすめの金融機関(口座開設先)はどこがいいかを初心者にもわかりやすくご紹介します。
※2024年にスタートした新NISAをどこで始めるべきかお悩みの方は、【証券会社10社を比較解説!】新NISAおすすめ証券会社—金融機関変更方法も紹介もあわせてご覧ください。
目次
そもそも、つみたてNISA(ニーサ)はどこの金融機関(証券会社、銀行など)でも口座の開設・管理費用はかかりません。また、つみたてNISAの対象商品(投資信託)には購入手数料もかからないので、どこの金融機関で始めてもあまり差がないと思われがちです。
でも、よく調べてみると、実は金融機関ごとにいろんな違いがあるのです。「いつものメインバンクでいいや」となんとなく決めてしまうと、後悔することもあるかも。
つみたてNISAは原則1人1口座しか開設できない上、あとから金融機関を変更するには手間がかかります。ですからじっくり検討してどこがいいか、自分にぴったりの金融機関を選ぶのが大事です。
つみたてNISA口座を開設する金融機関は、次の「4つのチェックポイント」を見て選ぶのがおすすめです。
つみたてNISAの対象商品(投資信託)は全部で274本あります(2023年12月26日時点)。ただ、各金融機関(証券会社、銀行など)によって取り扱う商品の種類・本数は異なります。
比較表を見てみましょう。
大手ネット証券 | 大手銀行 | ||
---|---|---|---|
SBI証券 | 213本 | 三菱UFJ 銀行 |
24本 |
楽天証券 | 213本 | ゆうちょ銀行 | 15本 |
松井証券 | 215本 | みずほ銀行 | 14本 |
auカブコム 証券 |
212本 | りそな銀行 | 13本 |
マネックス 証券 |
211本 | 三井住友銀行 | 4本 |
つみたてNISAの商品数は上表のとおり、ネット証券の方が取扱が豊富です。
仮に銀行などの取扱ラインアップが少ない金融機関で口座開設した場合、「自分が買いたい商品が買えない」といった心配・不満が生じることもあり得ます。
その点、つみたてNISAの対象商品の品ぞろえが豊富なネット証券といった金融機関で口座開設すれば、安心して商品を選べます。まずは取扱商品の種類・本数が豊富なのかを比較し、どこがいいかをチェックしておきましょう。
つみたてNISAは、最長20年間もの長い期間、積立投資を続けられます。長期にわたる積立ですから、最初は大丈夫だと思った金額で積立を始めても、生活や環境の変化で家計が厳しくなってしまうこともあるかもしれません。そんなときでも、毎月無理のない積立額を設定できる口座開設先を選べば、安心して続けられますよね。
こちらも金融機関ごとに設定できる金額が違います。比較表を見てみましょう。
大手ネット証券 | 大手銀行 | ||
---|---|---|---|
SBI証券 | 100円~ | 三菱UFJ 銀行 |
1,000円~ |
楽天証券 | 100円~ | ゆうちょ銀行 | 1,000円~ |
松井証券 | 100円~ | みずほ銀行 | 1,000円~ |
auカブコム 証券 |
100円~ | りそな銀行 | 1,000円~ |
マネックス 証券 |
100円~ | 三井住友銀行 | 10,000円~ |
最低積立額は毎月1000円、3000円、5000円などから設定できる金融機関が多いですが、大手ネット証券では毎月100円から積立できるところもあります。100円の少額からなら、お試し気分で始められるのでおすすめです。
積立の頻度(タイミング)は、例えば「1月25日」「2月25日」……といったように、「毎月」で設定している金融機関が多いのですが、最近ではネット証券を中心に、「毎日(毎営業日)」「毎週」の頻度のプランで積立ができる口座開設先も出てきています。
比較表を見てみましょう。
大手ネット証券 | 大手銀行 | ||
---|---|---|---|
SBI証券 | 毎月 / 毎週 / 毎日 | 三菱UFJ 銀行 |
毎月 |
楽天証券 | 毎月 / 毎日 | ゆうちょ銀行 | 毎月 |
松井証券 | 毎月 / 毎日 | みずほ銀行 | 毎月 |
auカブコム 証券 |
毎月 | りそな銀行 | 毎月 |
マネックス 証券 |
毎月 / 毎日 | 三井住友銀行 | 毎月 |
「積立の頻度にバリエーションを持たせたい」「投資するタイミングを分散する『時間分散』をさらに細かく行って、高値づかみのリスクを避けたい」という人は、「毎日(毎営業日)」「毎週」などの積立ができるネット証券で口座開設するのがおすすめです。
最近、投資信託の保有残高に応じてポイントが付与されたり、そのポイントで積立投資ができたりする金融機関が登場しています。そうしたポイントサービスがある金融機関を口座開設先に選べば、積立投資をしながら、ポイントが貯まる楽しみも味わえます。
比較表を見てみましょう。
大手ネット証券 | 大手銀行 | ||
---|---|---|---|
SBI証券 | ◎ 銘柄、銘柄の月間保有残高、及びポイントの種類に応じて最大0.25%(年率)のポイントが貯まる |
三菱UFJ 銀行 |
◎ 月間保有残高、及び積立時にポイントが貯まる |
楽天証券 | ○ ・月末時点残高が初めて基準に達した場合10~500ポイント貯まる ・対象銘柄の月間保有残高に応じてポイントが貯まる |
ゆうちょ銀行 | × |
松井証券 | ○ 月間保有残高に応じて最大1%(年率)のポイントが貯まる |
みずほ銀行 | × |
auカブコム 証券 |
○ 月間保有残高に応じてポイントがたまる |
りそな銀行 | ○ 積立時にポイントが貯まる |
マネックス 証券 |
○ 月間保有残高に応じて最大0.08%(年率)のポイントが貯まる |
三井住友銀行 | ○ 積立時にポイントが貯まる |
ポイントサービスの仕組みやポイントの付与率(投資信託の保有残高に対してもらえるポイントの割合)などは金融機関で異なるので、ポイントによるおトク度は事前にチェックしておきたいところです。
これまで、つみたてNISA口座のおすすめ金融機関を選ぶ「4つのチェックポイント」を見てきたとおり、銀行とネット証券で比較するとネット証券の方が使い勝手がよさそうですよね。 続けて詳しく見ていきましょう。
つみたてNISA口座のおすすめ金融機関を選ぶ「4つのポイント」をカバーしているのが、次の大手ネット証券5社です。
各項目を一覧にまとめましたので、どこがいいか口座選びの参考にしてください。
金融機関 | 商品本数 | 最低積立 金額 |
積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 口座開設 |
◎ 213本 |
◎ 100円~ |
◎ 毎月 / 毎週/ 毎日 |
◎ 銘柄、銘柄の月間保有残高、及びポイントの種類に応じて最大0.25%(年率)のポイントが貯まる |
楽天証券 口座開設 |
◎ 213本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月 / 毎日 |
○ ・月末時点残高が初めて基準に達した場合10~500ポイント貯まる ・対象銘柄の月間保有残高に応じてポイントが貯まる |
松井証券 口座開設 |
◎ 215本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月 / 毎日 |
○ 月間保有残高に応じて最大1%(年率)のポイントが貯まる |
auカブコム証券 口座開設 |
◎ 212本 |
◎ 100円~ |
△ 毎月 |
○ 月間保有残高に応じてポイントがたまる |
マネックス証券 口座開設 |
○ 211本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月 / 毎日 |
○ 月間保有残高に応じて最大0.08%(年率)のポイントが貯まる |
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|
◎ 213本 |
◎ 100円~ |
◎ 毎月、毎週、毎日(毎営業日) |
◎ 銘柄、銘柄の月間保有残高、及びポイントの種類に応じて最大0.25%(年率)のポイントが貯まる |
SBI証券は積立NISA口座のおすすめ金融機関を選ぶ4つのポイント全てに対応しています。
ネット証券最大手であるSBI証券が取り扱うつみたてNISAの商品本数は213本とトップクラスを誇ります(2023年12月26日時点)。豊富なラインアップから選べるのが魅力ですね。
最低積立金額は100円から。積立頻度は「毎日(毎営業日)」「毎週」「毎月」の3タイプから選ぶことができます。
また、SBI証券は投資信託でポイント(Tポイント、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、PayPayポイント、JALのマイルから選択)が貯まるのが魅力です。
「通常銘柄」は、つみたてNISAの月間保有残高に応じて0.1~0.2%、「SBIプレミアムチョイス銘柄」は、つみたてNISAの月間保有残高に応じて0.15~0.25%、「指定銘柄」は、銘柄により0.0175~~0.19%のポイントが付与されます(「JALのマイル」の付与率は左記付与率の0.5倍)。つみたてNISAの利用でTポイントやVポイント、Pontaポイント、dポイント、PayPayポイント、JALのマイルが貯まるのは、他の金融機関にはないメリットです。
【ポイント還元率】
※「JALのマイル」を選択した場合は上記載の0.5倍の付与率になります
2021年6月から三井住友カードが発行するクレジットカードで投資信託が買える「投信積立サービス」が開始。投資信託の保有残高などでVポイントが貯まる「Vポイントサービス」も同時にスタート。どこがいいか迷った場合、SBI証券なら多様な選択肢があるので便利ですよ。
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|
◎ 213本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月、毎日(毎営業日) |
○ ・月末時点残高が初めて基準に達した場合10~500ポイント貯まる ・対象銘柄の月間保有残高に応じてポイントが貯まる |
楽天証券はつみたてNISA口座のおすすめ金融機関を選ぶ4つのポイント全てに対応しています。
SBI証券と2大人気のネット証券と言われている楽天証券が取り扱うつみたてNISAの商品本数は213本(2023年12月26日時点)。
最低積立金額は100円から。積立の頻度はSBI証券には及びませんが、「毎日(毎営業日)」と「毎月」の2種類から選択できます。
楽天証券では保有する投資信託の残高が初めて一定の金額に達した場合に、楽天ポイントがもらえます(月末時点の残高)。
達成残高:進呈ポイント |
---|
10万円:10ポイント 30万円:30ポイント 50万円:50ポイント 100万円:100ポイント 200万円:100ポイント 300万円:100ポイント 400万円:100ポイント 500万円:100ポイント 1000万円:500ポイント 1500万円:500ポイント 2000万円:500ポイント
|
なお楽天証券では対象の投資信託を保有していると、月間平均残高に応じてもポイントが貯まる「投信残高ポイントプログラム」が開始されました。対象の銘柄を選べば、よりお得にポイントが貯まります。
さらに、楽天カードのクレジット決済でつみたてNISA対象の投資信託を購入すると、積立金額の0.5%~1.0%の楽天ポイントがもらえます(銘柄、カードランクによる)。
具体的には、一般カードは投資信託の信託報酬の手数料※が0.4%未満の銘柄についてはポイント還元率が0.5%、同0.4%以上の銘柄については1.0%のポイント還元率となります(2023年6月買付分~)。
※信託報酬のうち楽天証券が受け取る代行手数料。
ゴールドカードは、投資信託の信託報酬の手数料※が0.4%未満の銘柄はポイント還元率0.75%、同0.4%以上の銘柄は1.0%。プレミアムカードは全銘柄1.0%となります。
2022年6月19日より「楽天キャッシュ」で投信積立の購入代金を決済できるようになりました。
楽天カードからチャージした楽天キャッシュで決済すると、楽天カードからのチャージ額に対して一律0.5%の楽天ポイントが還元されます。
一般カードの場合、投資信託の信託報酬の手数料が0.4%以上の銘柄に投資するなら、クレジット決済の方が還元率はお得です。
ゴールドカード、プレミアムカードなら銘柄にかかわらずクレジット決済の方が還元率はお得です。
投信保有額が一定に達した時と併せて、ダブルでポイントを貯めることができるのはとても大きなメリット。もちろんつみたてNISAでも利用可能です。
楽天ポイントを貯めて買物をしている人には、うれしいサービスですね。楽天カードを持っている人に特におすすめなつみたてNISA口座の開設先は、ほかのどこよりも楽天証券といえるでしょう。
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|
◎ 215本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月、毎日(毎営業日) |
○ 月間保有残高に応じて最大1%(年率)のポイントが貯まる |
松井証券のつみたてNISAの商品本数は215本(2023年12月26日時点)で、最低積立金額は100円から。積立の頻度は「毎月」と「毎日」から選べます。
松井証券には、保有している全銘柄を対象に松井証券ポイントが最大1%(年率)貯まるポイントサービスがあります。松井証券ポイントは投資信託の積立にも利用できるのに加え、PayPayポイント・dポイント・Amazonギフトカードのほか、3000種類超の商品と交換できるお得で便利なポイントです。
対象商品 | 投資信託(全銘柄) |
---|---|
還元率 | 最大1%(年率) |
投資初心者向けのサポートが充実しているのも松井証券の魅力。ロボアドバイザーの資産運用アドバイスが受けられる「投信アプリ」が無料で利用できるのは、うれしいサービスです。
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|
◎ 212本 |
◎ 100円~ |
△ 毎月 |
○ 月間保有残高に応じて ポイントがたまる |
auカブコム証券のつみたてNISAの商品本数は212本(2023年12月26日時点)、最低積立金額は100円から、積立の頻度は「毎月」のみとなっています。
auカブコム証券には、対象の投資信託の保有でポイントがもらえ、auユーザーだと還元率がアップする「投資信託ポイントプログラム」と、月間保有残高に応じてポイントがもらえる「資産形成プログラム」があります(併用不可)。
対象商品 | auスマート・ベーシック(安定)(安定成長) auスマート・プライム(成長)(高成長) |
---|---|
ポイント還元率 | 年率0.02~0.1% |
ポイント還元率 | ●通常銘柄 2.4万円~100万円未満:年率0.05% 100万円以上~3,000万円未満:年率0.12% 3,000万円以上:年率0.24% ●指定銘柄 24万円以上:年率0.005% |
---|---|
交換レート | 1ポイント=1円相当 |
また、投資信託の積立代金をau PAYカードで決済すると、毎月Pontaポイントがもらえます。還元率は1%です。
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイントサービス等 |
---|---|---|---|
○ 211本 |
◎ 100円~ |
○ 毎月、毎日(毎営業日) |
○ 月間保有残高に応じて 最大0.08%(年率)のポイントが貯まる |
マネックス証券のつみたてNISAの商品本数は211本(2023年12月26日時点)と、充実したラインアップになっています。最低積立金額は100円から、積立の頻度は「毎月」と「毎日」から選べます。
マネックス証券では、つみたてNISAの残高に応じてマネックスポイントが最大0.08%(年率)貯まります。たとえば、つみたてNISAの月末残高が100万円の場合は、100万円×0.08%÷12カ月=月66.66ポイント貯まります(1ポイント1円相当の計算のため、切り上げで月67ポイント)。
対象商品 | すべての商品 |
---|---|
ポイント付与率 | 月末残高に対して 通常銘柄:年率0.08% 指定銘柄:年率0~0.03% |
交換レート | 1ポイント=1円相当 |
マネックス証券は投資ツールが充実していて、「つみたてNISA」か「iDeCo(イデコ)」か、自分の場合だとどちらの制度を使うのが効果的なのかがわかる「つみたてNISA・iDeCoシミュレーション」(利用無料)があります。投資初心者が長期投資していくためのツールがある点は、見逃せないポイントとしておすすめできます。
いざ、NISAを始めよう!と思っても、数ある金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持されている金融機関を、独自のサービスやおすすめ情報と併せてご紹介します。
SBI証券
松井証券
auカブコム証券
楽天証券
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【2023年12月版】つみたてNISA(積立NISA)口座開設おすすめは証券会社と銀行どっち?比較
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最終的な投資決定は、各取扱金融機関のサイト・配布物にてご確認いただき、ご自身の判断でなさるようお願い致します。
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